先シーズン、2014年春夏にスタートしたamiu.c(アミューシー)、2回目の展示会です。前回は行きそびれてしまったので、初めての拝見させていただきましたよ。
実は前回のルックを見て(ライフスタイル提案系セレクトショップにおいてある様な)デイリーウエアに振ったブランドなのかなーと思っていたのですが、それが割と私の勝手な思い込みでした。
全体にクリーンでミニマルなのですが、どこか肩肘張らずにさらりと楽しめる、優しい雰囲気が漂うお洋服たち。デザイナーの安彦ちゃんは、文化服装学院でファッションデザインを学び、ロンドンに渡り、Ann-Sofie Backなどを経て、帰国後はMBFWT参加ブランドにとってはおなじみのプレスルーム「ESTEEM PRESS」でPRとして活躍していた人。デザイナーブランドだと、どうしても弱くなりがちなPRをデザイナー自身が分かっていることは相当強みになるのではないでしょうかねー。
個人的な最近のシャツブームに乗って、左のグレーのシャンブレー素材のシャツをオーダーさせていただきました。カジュアル方向に触れがちなシャンブレーなのだけど、要所要所の芯地がパリっと効いていて、キチンと感もありつつ、襟元がゆるやかに抜けてる感じが個人的にツボでした(抜け襟に弱い)。
ルックも可愛いです。肩肘を張らずに、さらりと日常で楽しめる。近しい雰囲気の東京ブランドだと、PHEENY(フィーニー)あたりでしょうか。(ん、多分デザイナーさん同士は同級生ですね)
元PRということで国内でのものづくりの経験が薄い分「国内の生産背景を探すのは大変だったのでは?」などと下衆な質問をさせていただいたのですが、そこは逆に元PRということを生かせていたのかもしれないですね。「人と人との繋がりで助けてもらっています」というようなコメントを頂きました。そうやって、同じ土俵で戦うブランド間で、それぞれ足りない部分を補完し合って、共に成長していければ素敵ですよね。
上のエアリーなチェックなカットソーの軽さにはびっくり。モヘアとも違う軽さの秘密は空気と一緒に編んでいるからだそう。ニットは全体にショート丈。古着のニットみたいなほっこりした雰囲気が可愛いです。
しいて言うなら、ブランドとしてのアイデンティティを強く打ち出せるアイテムやディテール、「amiu.cにしか無いもの」が育ってくれば凄く良いブランドになるのではないかなーと思いました。全体にコンパクトなシルエット、丈感はちびっこに嬉しい(笑)。
しかし、昨今、文化服装学院の同級生や後輩がどんどん独立して行くのを見て、己の年齢を感じるのと同時に、みんな頑張って”続けて”いって欲しいなあと、心から思います(偉そう)。私個人も、もっと力を付けて、日本発のファッションブランドが末永くビジネスを続けられるように、応援&協力していきたいなーなどと、勝手に思っているのですが…。がんばろう。